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学会におけるピアレビューとは?

学会におけるピアレビュー(ぴあれびゅー、Peer Review、Évaluation par les pairs)とは、学術論文や研究発表が正式に認められる前に、同じ分野の専門家によって評価されるプロセスのことです。ピアレビューは、研究の質や信頼性を確保し、不正や誤りを防ぐための重要な手段となっています。

学会におけるピアレビューとは?

ピアレビューとは、学術論文や研究成果を公開する前に、同じ分野の専門家(ピア)によって評価されるプロセスです。英語の「Peer Review」は、フランス語で「Évaluation par les pairs」と表記されます。このプロセスにより、研究の質や信頼性が確保され、科学的な貢献が正当に評価されることを目指します。

ピアレビューの歴史と由来

ピアレビューの概念は、17世紀にさかのぼります。1665年、イギリスの学術雑誌『Philosophical Transactions of the Royal Society』が初めてピアレビューのプロセスを採用しました。これにより、学術研究の質を保証し、科学的な知識の信頼性を確保するための手段として広まっていきました。現在では、ほとんどの学術雑誌や学会でピアレビューが標準的なプロセスとして採用されています。

現在の学会におけるピアレビューの役割

現代の学会では、ピアレビューは以下のような重要な役割を果たしています:

1. 研究の質の保証

ピアレビューにより、研究が厳密に評価されるため、不正や誤りが検出されやすくなります。これにより、公開される研究の質が保証されます。

2. 信頼性の向上

ピアレビューを経た研究は、信頼性が高いとみなされます。同じ分野の専門家による評価が行われるため、他の研究者や実務者がその研究を信頼して引用や応用することができます。

3. 研究者のフィードバック

研究者は、ピアレビューを通じて専門家からの建設的なフィードバックを受けることができます。これにより、研究の改善や発展に役立つ貴重な意見を得ることができます。

4. 学術コミュニティの発展

ピアレビューは、学術コミュニティ全体の発展にも寄与します。新しい知識や発見が適切に評価され、共有されることで、学問の進歩が促進されます。

ピアレビューのプロセス

ピアレビューのプロセスは以下のようなステップで行われます:

1. 投稿

研究者が学術雑誌や学会に論文を投稿します。

2. 初期評価

編集者が論文を初期評価し、ピアレビューに進むかどうかを判断します。

3. レビューの依頼

編集者が専門家(レビュアー)にレビューを依頼します。レビュアーは匿名であることが多く、公平な評価が期待されます。

4. レビュー

レビュアーが論文を評価し、コメントや改善点を提案します。

5. 改訂

研究者がレビュアーのコメントに基づいて論文を改訂します。

6. 最終評価

編集者が最終評価を行い、論文の受理、修正、または却下を決定します。

まとめ

学会におけるピアレビューは、研究の質と信頼性を確保するための重要なプロセスです。その歴史は17世紀にさかのぼり、現在でも学術研究の評価に不可欠な役割を果たしています。ピアレビューを通じて、学術コミュニティ全体の発展と科学的な知識の信頼性が確保されるのです。



 


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